自己完結

 

今日も昨日もずーっと絵を描いてます、iPadで。

プロクリエイトに変えてから、おぉぉってぐらい絵が変わりましたね。

これは試し書きに描いたイラストです。何も考えずに描きましたが、思った以上に良い感じに仕上がったので自分でもびっくりです。お気に入りなのでTwitterアイコンにしました。

 

毎日毎日飽きずに絵を描いていますが、なかなか上手くいかず苦戦する日々です。

作品数は増えている。前に比べて早くたくさん描けるようになっている。クオリティも高めで丁寧な仕上がり…と自己評価しているのですが、なんだか釈然としないのです。

 

なんでだろう…とここ二日間思案していました。

 

母「ずっとデジタルで描いてるけどアナログのが得意やと思うし上手いで」

私「って最近母親に言われてさ~」

友「それは私もそう思う」

私「やっぱり?私もそう思う」

 

デジタルだと作業机とか作らなくてもいいし、好きな姿勢で描けるし、服も汚れないし非常に楽なんです。目の負担は計り知れませんが…。今ちょうど同人誌制作中なので、データ入稿するのにデジタルの方がいいなぁと思ってデジタルで描いてます。

 

ただ、デジタルってなんか描くの難しくて。絵にならないんです。スケッチブックに書くほうが絵になる、なんでだろう。私ずっと人描いてるのにまだ納得できるレベルじゃないし、もう描くの嫌だな…とやる気が消沈していました。

 

でも何にもしないの時間勿体ないし、と思って部屋を片付けていたら自分の昔のスケッチが出てきました。試行錯誤した構図のパターン、その日の思い出を漫画にしたネーム、友達をキャラクターに落とし込んだデザイン案。どれも殆どが完成にも至らなかったラフ達でした。

 

今まで、完成しない絵なんてって思っていました。

誰にも見せることができないし、自分はできないと自分で刷り込んでいるみたいなもので、それなら描かない方が良いし描いたら絶対完成させる方がいいと思っていました。

今みたいに絵を完成させる癖をつけるまでとても大変だったし、今でも

 

でも、完成まで行かなくても描いててよかったって思いました。ただの棒人間でも、当時の私が何を感じて何を描きたかったのか今の私にはわかります。過去の自分の絵が、未来の私に感動をくれました。

 

私、あんまり頭は良くないのですが理系出身なんです。

特に数学が好きでした。一つの問題にいろんな人が自分なりの答えを考えながら出していくのが大好きだったんです。途中式を書くことや他の人の途中式を見ることが、答えを考えるまでの足跡を見ているみたいで楽しかったんです。アニメやゲームで言ったら、設定資料集とか絵コンテとかそういうものが好きです。

 

私にとって過去の自分のスケッチは、当時の自分の途中式でした。

描いたことは忘れていても、スケッチを見れば何を描きたかったのか思い出されます。

 

特に心動かされたのは、友達や部活仲間の絵でした。

 

あまり完成させられることができなかったラフ達の中でも、その部類だけはクオリティも完成度も高く、あと点数が多かったです。お世話になった先輩達への感謝、部活仲間への励まし、恋に悩む友達のもどかしさ、大好きな親友とその隣で笑う私。

 

そういえば、最初絵を描き始めたころは好きなキャラクターの絵や友達のプレイヤーキャラクターを描いていました。

 

もしかすると、私は愛情表現がしたくて絵が描きたかったのかもしれません。

私の周りは素敵なものであふれかえっていて、その世界に感謝をしたくて絵を描くのかもしれません。

 

だから芸術は前向きである方が嬉しいと、幸せから生み出されるものであってほしいと思っていたのでしょう。

 

あぁ、懐かしい。ごちゃごちゃ考えなくても、私には丁寧元々描きたいものがあってそれを描く技術も体力もそれなりに手に入れたはずなのに何で忘れていたんだろう。昔芸術高校に行っていた友達は「絵は上手くなったらつまらなくなる」と言っていたこと、肯定も否定もしませんがちょっと気持ちがわかったような気がします。

 

一人で落ち込んでやる気を失って、昔の自分を見て急にやる気が溢れて。

 

全部自己完結ってところがちょっと面白くて笑ってしまいます。

さぁ、明日からも頑張って絵を描きますよ!